
実際の相場でダウ理論が通用するのか?疑問に思っている方も多いだろう。
そこで実際の値動きから相場の動きを分析し、ダウ理論が如何に相場で通用するのか?を解決していこう。
再度確認ですが、ダウ理論で
- 上昇トレンドは「高値切り上げ、安値切り上げ」
- 下落トレンドは「高値切り下げ、安値切り下げ」
が重要である、ということは説明しました。
それではその後のチャートの動きを追ってみよう。
1. 最初に確認する必要があるのは日足、もしくは4時間足。 (画像は4時間足)
当然、現状は上昇トレンドになるため、「買い」で入るスタンスが正しい順張りとなる。
①のライン、②のラインともに高値、安値の切り上げの確認が取れる。
2. 高値切り上げ、安値切り上げは継続しているか?
書いてある通り、上昇トレンドには「高値の切り上げ」が必要となる。
一度20,000円近辺の高値を付けてから、その後もう一度前回高値をトライしているも、更新できず、その後株価が下落している。
この段階で判断できる事実は「高値の切り上げが出来なかった」という事。
次に、この状態から確認すべき項目としては、今からの下落がどこで下げ止まるか?を確認する必要がある。
理由としては、その下げ止まった所が、恐らく現段階でのサポートラインとなることが考えられる。
3. 価格は揉み合い相場に突入、この状態から判断する事とは
相場は高値が更新できず、一旦は19,700円の安値を付けた。
20,000円近辺高値超えを3回目のトライ。超えてくれば当然上昇トレンド継続。
現段階では高値を切り上げる事が出来ず、前回安値の19,700円近辺で下げ止まっている事から、この300円幅内での揉み合い状態と判断できる。
この状態になると、人間の心理として「新規売り建て」でポジショニングしたくなるが、「トレンドは継続する」ということを念頭において、上昇トレンドから下落トレンド転換の「明確なサイン」が出るまでは買いの戦略で行く必要がある。
4. 揉み合い相場からの値動き
サポートしてきた19,700円をあっさり割ってきた。
人間の心理として今持っているポジションは、ほぼ決済しておく必要性はあると考える。
一旦は下落になる可能性を考えてほしいが、前回の「ダウ理論で相場を攻略する 其の2」での考え方で説明した「フェイク」の可能性も控えている。
サポートラインを割ってきた段階で売りを検討してもいいが、強い相場の場合、反転してくる可能性も考えられる為、状況に応じて素早い利益確定が必要となる為、注意が必要となる場所である。
5.価格はサポートラインがレジスタンスラインに切り替わり、高値切り下げ、安値切り下げとなる。
結論から言うと、揉み合い状況から下離れしてロールリバーサルの形状を作っている。
19,700円は一時的に回復するも、再度19700円を下回り、下落してきている。
又、19,700円を割った直後の安値の19,400円を下回り、「下落トレンドへの明確なサイン」の完成である。
恐らく皆様ご存じかと思うが、2016年のスタートはここから始まっている。
19700円からスタートした下落トレンドは17000円を割るほどの下落になり。
2016年最初の相場展開は波乱の形相となる。
それにしても下落トレンドの速度は上昇トレンドよりも速く、相当なものである。当然ではあるが。。。
キッチリと「買い」「売り」の判断と、それを実行できる実力をつけるには、ダウ理論が必要であることは言うまでもない。
上記を踏まえ、チャートによる相場の判断が如何に大切か?がわかっていただけたかと思う。
しっかりとダウ理論をベースに分析し、そこから自分の得意とするテクニカル指標を併せて使うことで相場の方向性を的確につかむことが出来るようになる。
世間では株価急落すると色々と後付けで中国がどうだこうだ、原油がどうだこうだと「後付け論」をつけるが、そんなものは不要の長物だ。
なんせ偽ることのできない、チャートが下落トレンドへの転換などを、刻一刻と刻んで行くのだから。
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では、又の機会に。